ピルとは、女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれている合成ホルモン剤です。
配合量の違いにより期待する効果も異なりますが、大きく分けて「超低用量・低用量ピル」・「中用量ピル」・「アフターピル」に分けられます。

超低用量・低用量ピルを服用することにより、女性ホルモンのバランスが整えられ様々な効果が期待できます。

低用量ピルでも副作用が生じる可能性があります。
軽度な副作用としては以下のものが挙げられますが、大半の場合は徐々に慣れてきて、数ヶ月経過後には気にならなくなることも多くあります。
しかし、これらの症状が長引く場合には放置せず、すぐに当院へご相談ください。

副作用のリスク上昇、その他の治療に影響が出る可能性があるため、以下の方はピルを服用することができません。

ヤーズは、エストロゲン量が0.02mgの超低用量ピルです。含有されている黄体ホルモン(ドロスピレノン)の抗ミネラルコルチコイド作用により、副作用のむくみが抑えられ、また男性ホルモン様作用が少ないためニキビの改善にも期待できると言われています。
実薬24日、偽薬が4日間のお薬です。
ヤーズフレックスは、ヤーズと同様の効果に加え最長120日間連続して内服が可能であるお薬です。そのため月経回数自体が少なく、月経前症候群(PMS)でお悩みの方にも有効と思われます。
月経困難症の方は保険適用となります。

フリウェル「あすか」LD・ULD

フリウェル「あすか」は、LDとULDの2種類あります。黄体ホルモン(ノルエチステロン)の種類・量は同じなのですが、エストロゲン量に違いがあり、LDは0.035mg、ULDは0.02mgです。
ヤーズフレックスのように連続投与はできず、21日服薬・7日休薬となります。月経困難症の方は保険適用となります。
ルナベルのジェネリック医薬品です。そのためコストを抑えながら治療を行う事が可能です。

ジェミーナ

ジェミーナは月経困難症に対する比較的新しいお薬です。
ヤーズ/ヤーズフレックスと同様、エストロゲン量が0.02mgの超低用量ピルです。
ジェミーナは、月経周期を28日と84日の2種類から選ぶことができます。
含有されている黄体ホルモン(レボノルゲストレル)の特性により子宮内膜抑制作用が強く、不正出血が起こりにくいと言われています。
月経困難症の方は保険適用となります。

ファボワール

低用量ピル「ファボワール」は、マーベロンというピルのジェネリック医薬品です。デソゲストレルやゲストデン、エチニルエストラジオールといった成分により、卵胞の発育を阻害し、排卵を抑制することで、着床を防ぎます。また、おりものの成分・粘性を変化させることでも、妊娠を防ぎます。男性ホルモンの働きを抑えることから、ニキビの改善・予防効果も期待できます。
当院では、実薬21錠タイプをご用意しております。残りの7日間は、休薬期間となります。

プロゲスチン製剤／ジエノゲスト錠「モチダ」

ディナゲストのジェネリック医薬品です。
ピルと違い、エストロゲンが含有されておらず黄体ホルモンのみの治療薬です。
1mgは子宮内膜症・子宮腺筋症、0.5mgは月経困難症の方が保険適応となります。
エストロゲンが含有されておらず、血栓症の心配がありません。年齢が高い方・喫煙者・肥満・前兆のある片頭痛をお持ちの方でも安心して治療を行う事ができるお薬です。

1日1回1錠を毎日同じ時間帯に服用します。
できるだけ同じ時間帯からずらさないことが大切なので、就寝前や、メイクをする朝の時間帯など習慣化しやすい時間での服用をおすすめしております。

月経を移動させる方法は2通りあり、「月経を早める方法」と「月経を遅くする方法」に分けられます。
服用するのは中用量ピルです。
中用量ピルは子宮内膜を黄体期（生理前の状態）に変化させることで、飲み終わってから数日後、強制的に月経を起こします。移動させた月経は、普段の月経と同じものなので、その翌月以降は普段通りの周期で月経が起こります。

中用量ピルでも副作用の可能性があります。
代表的なものとして、頭痛、特に偏頭痛、視力の異常、血栓症が起こり得ます。
もし頭痛が頻発、下肢の痛み、ひどいむくみ、呼吸困難などを感じる場合は服用を中止してすぐ受診・相談しましょう。

￥2,540

1日1回1錠を毎日決まった時間帯に服用してください。
同じ時間帯で服用することが大切なので、飲み忘れないように習慣化しやすい時間帯を設定しましょう。

アフターピルは別名緊急避妊薬と呼ばれています。
避妊に失敗した時に性交後72時間以内に服用することで、望まぬ妊娠を回避するための薬剤です。
できるだけ早期に服用する方が避妊効果を期待できるので、24時間以内の服用が理想的です。

このような場合、妊娠の可能性があります。
心配な方はすぐに、大阪・西梅田にあるDOJIMA LADIES CLINIC（堂島レディースクリニック）へご連絡ください。

「レボノルゲストレル」は、ノルレボというアフターピルのジェネリック医薬品です。
排卵を抑制し、受精卵をつくることを阻害します。また、排卵・受精してから内服した場合であっても、子宮内膜の増殖を阻害することで、着床を防ぎます。
性交渉後、72時間以内に1回、1錠を内服することで、従来のヤッペ法よりも高い避妊効果が得られます。避妊率は、24時間以内の内服で99％、48時間以内の内服で98％、72時間以内の内服で97％にのぼります。1日あたり1％ずつの下降となりますが、少しでも避妊率を上げるため、処方後はすぐに飲むようにしてください。
内服が1回（1錠）であることから、副作用も現れにくいと言われています。
※アフターピルは、他の種類のものを含め、100％の避妊を約束するものではありません。また、あくまで緊急用の避妊方法です。妊娠を望まない場合には、コンドームやピル、ミレーナなどで、予めの避妊に努めましょう。

服用後、嘔気嘔吐、不正出血、頭痛、倦怠感が生じる可能性があります。

処方されたアフターピルはすぐ服用してください。
性交後24時間以内が効果的です。
月経予定日に出血が起こりますが、妊娠初期に起こる不正出血の可能性は否定できません。
また、月経予定日を1週間過ぎても出血しない場合には市販の妊娠検査薬で検査しましょう。